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books review

うさぎ! / 小沢健二

私は小沢健二が好きなんだが、なにしろ彼は活動しない。というかもう生息すらわからない。
2002年に4年ぶりのニューアルバム!と「Eclectic」をリリースしてからまたさらに4年経っちゃったよ。この時も帰国せずプロモーション活動もほとんどせずという状態で、すぐにまた雲隠れしてしまったんだよな。
そんな風に放置プレイ通り越してハチ公プレイがすっかり身に付いてしまったが、ついに動きがあった!との情報を頂く。
もうここまで来ると、日暮さん(こち亀)レベルの働きっぷり。
子どもと昔話icon子どもと昔話
活動の場は音楽ではなく文章。
掲載誌は、小澤俊夫さん(小沢健二の父親)が主宰しておられる小澤昔ばなし研究所発行の季刊誌。
つまりおとぎ話。
…文章。音楽じゃないのか。
まあ本音を言えば、音楽やってアルバム出して日本に帰ってきてツアーやって!ってのが一番なんだけど、実はオザケンがOliveでやってたエッセイの文章ってかなり好きだった。(多分軽く影響受けてると思う)
マイナー誌だから本屋に注文行かなきゃダメかなぁと思ってたら、セブンアンドワイで取り寄せが出来るようなので、そっちで購入。
オザケンが小説書くといえば喜んで掲載してくれそうな出版社はたくさんあるだろうに、あえてメジャーなメディアを選ばず、家族が研究分野で出してる本で発表するに至った経緯も、いろいろ思うところあってなのかな。

しばらくして商品が届いた。本の前に正座する勢いでドキドキしつつ梱包を開く。
…うわこれかなり真面目な学術誌だな…。オザケン目的で買ったのが申し訳なくなってきた。後でちゃんと読もうと思います。でも本の奥付住所が川崎市某所だったり、母親も旧姓名義でエッセイを書いていたりするあたり、軽く家庭内同人誌のような本だ(笑)
「うさぎ!」というタイトルの『!』と『A fiction Usagi!』という英訳タイトルにオザケンらしさを感じて、涙ぐみそうになりつつ読み進める私(キモイ)。
今回は物語の導入部分で終わり、本編へ突入するのは次回以降のようだ。
導入部分では、「灰色」呼ばれる存在の説明をしている。
この「灰色」に形はない。経済とか資本主義とかいわれるものを擬人化してるだけだ。
資本主義を揶揄するおとぎばなしというと、「モモ」とか「鏡の国のアリス」を思い出すが、あれよりもっとあからさまな感じの文章だ。
そのお話の中で「灰色」が、「親が子どもに、ただお話を聞かせているなんて、とんでもない。……ライセンス料をとることもできない」と愚痴るあたりは、口承文芸学者である父親に対する彼なりの一流のジョークなのかな。
季刊誌で10ページの掲載ということで、まあ、フツーの作家さんならば落としようがないペースだけど、なにせあのバックレ名人のやることなので、マターリと見守りたいと思います。(江口寿史の1ページ連載(キャラ者)が始まったときも同じようなこと言って心配してたなぁ、そういえば…)
次の掲載がまた4年後とかは勘弁してほしいけどね(笑)

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